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L'Art des émaux (8)

釉薬の本(8) 

6. 天目 Tenmoku  Noir Brillant / 1250
Feldspath Potassique   33% /
カリ長石
Quartz                         40% /
珪石
Carbonate de Chaux    17% /
石灰石
Kaolin                           10% /
カオリン
 + 11% Oxyde de Fer Noir / 酸化鉄

一番美しい天目と言われる配合です。
酸化鉄(Oxyde de Fer )
12%に増やすと失透(Satiné) になり、
11%
はギリギリの配合で、作りたての時が一番綺麗に発色します。

欧米の陶芸界では天目は「TENMOKU」で通じます。
美しく光沢のある黒色で、器の縁にわずかに茶色が出て、厚めにかけると油滴が出たりします。
陶芸展で「TENMOKU」と記されていたり、わざわざ漢字で「天目」の札が立っていたりするのがご愛嬌です。
従って我がパリ陶芸教室でもTENMOKUで通しています。
バケツに作り置きした天目は使っているうちに茶色になってきます。鉄分が素焼きに付着して薄くなってくるのかと思い、酸化鉄を足すのですがあまり効果がありません。どなたか原因と対策をご存知の方、教えてください。
生徒たちがあまりに黒を欲しがるので、二酸化マンガンを3%加えました。黒色はおとなしく出てくれるのですが、天目らしい表情に欠けると思い、中止しました。別に「のっぺりしたペンキの様な黒」Noir Uniformeを作り、生徒の要望に応えています。