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釉薬の本 ( 19 )
14. 油滴天目
油滴天目をフランスでは、「Gouttes d'Huile」と呼ばれていて、直訳すると「油のしずく」になり天目が飛んでしまっています。ほとんどのフランス人陶芸家は、油滴天目が天目の一種だとは知りません。
日本の釉薬本も英国やドイツのものもうまく油滴が現れません。そんな中で、ダニエル・ド・モンモラン師の「Pratique Des Emaux De Gres」の中に天目と油滴天目のレシピーがあり、試してみたところ、結構うまく油滴が出現しました。Daniel De Montmollins師はフランス陶芸界のシンボルであり、テゼ派の修道士でもあり、1921年生まれ、まだまだお元気に活躍されています。
油滴天目は、クレーターがよく出来るのですが、これは、二度焼きするとほとんど解消します。パリ陶芸教室では、雑多な作品を窯に詰め込むので、すべての釉薬の焼成温度を1250℃に統一する必要があります。そのため、かなりの試作と変更を強いられましたが、最終的に初心者の生徒でも失敗しないレシピが下記のものです。
厚くかけると油滴が大きく出て殆ど流れません。外側も高さ20㎝くらいなら少々厚めに掛けても大丈夫です。
酸化鉄が6~7%で、茶色っぽく仕上がります。(写真Toume作)
カリ長石 57 % Feldspath potassique
珪石 14 % Quartz
カオリン 12 % Kaolin
石灰 8% Crbonate de chaux
タルク 9%Talc
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100%
+ 酸化鉄 6-7% Oxyde de Fer
真っ黒い油滴天目を作るには、下記のものを外割で加えます。
酸化鉄 8%
二酸化マンガン 4%
酸化コバルト 1%
チタン白釉に1%の酸化銅を加えた釉薬を、油滴天目施釉後に薄くかけると、青く変化して新しい雰囲気になります。
(写真Kayoko Hayasaki作)
この青色は、チタンの青とフランスでは呼ばれています。