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釉薬の本(20)
15. ジルコン白釉
白・シロ・しろ、真っ白な磁器土の上に掛ける白い釉薬が欲しいとある生徒に言われてびっくりした事があります。東京で一番有名(?)で授業料が一番高い陶芸教室に通っていらしたそうです。
「白磁土なので、透明釉を掛ければ、真っ白に仕上がりますよ」と答えたのですが、「白い釉薬が欲しい」と今ひとつ納得してくれなくて、困ってしまいました。
ケイ酸ジルコニウムを石灰透明釉に混ぜれば、ペンキを塗ったような白い釉薬ができます。今此処で私が作りたいのは、剥がれない程度の梅花皮で、実はフランス人陶芸家が「鮫の皮Peau de requin」と呼んで、競ってチャレンジしています。中には「志野shino」と呼ぶ陶芸家もいて、なかなか面白いものがあります。日本では梅の花、フランスでは鮫肌、国民性が出ているような無いような…… 梅花皮は次に回すとして、パリ陶芸教室のジルコン白釉について、説明して行きますね。私はペンキの様に仕上がるのが嫌で、珪酸ジルコニウムを8%に抑えています。赤土の上に掛けると生地の色が出て、趣があります。(写真 湯飲み生徒作品)
レシピですが、石灰透明釉にジルコンを入れると、縮れが出たり、剥がれたりする率が高いので、ドロマイト基礎釉に珪酸ジルコニウムを加えることにしました。今のところ施釉と焼成(1250℃)に問題ありませんが、表面が滑らかで白濁(satiné)して仕上がります。
カリ長石 60%/Feldespath potassique 福島長石 68%
ドロマイト 20%/Dolomie マグネサイト 9%
珪石 15%/Quartz 赤坂石灰 10%
カオリン 5%/Kaolin カオリン 3%
----------------------------- / 福島珪石 10%
合計 100% Total -------------------------------
合計 100%
+8% 珪酸ジルコニウム(Silicate de zirconium)
この間、日本の友達から「佳代子さんの調合で剥がれがでて失敗した」と苦情が寄せられたので、ゼーゲル式で日本の材料で計算し直しました。随分違いますね。うかつでした。もし何かあれば問い合わせてください。計算し直してお知らせします。