


釉薬の本 (33)
(10) フリッツベースの亜鉛結晶釉
フリッツベース亜鉛結晶ニッケル釉を磁器の上に掛けてみました。
土台を薄く(3㎜)仕上げてあったため、釉薬の乗りが悪く、「亜鉛華と珪石」のスプレーで釉薬が剥がれてしまい、掛け直しを余儀なくされました。やり直して、スプレーは底だけ当たるように掛けました。
別のサンプルで、直径10㎜のぶくが多数発生したものがあり、磁器土に掛ける結晶釉はもう一つ工夫が必要で、今後の課題としました。
フリッツベース亜鉛結晶ニッケル釉
Ferro Fritt 3110 59.0%
亜鉛華 24.5%
カオリン 0.5%
珪石 16.0%
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100.0%
+0.5% 酸化ニッケル
施釉
CMCを加えて2度掛けし乾燥させる。
外側はものすごく流れるため、内側だけ施釉する。
翌日、「亜鉛華70%+珪石30%」をスプレーで薄くかける。「亜鉛華+珪石」がかかった部分に結晶が出る。
焼成曲線 (酸化焼成15時間)
20℃~500℃ 100℃/時
500℃~1250℃ 150℃/時
1250℃ 30分保温
1250℃~1140℃ 自然に温度を下げる
1140℃ 4時間保温
1140℃~ 自然に下げる
ゼーゲル式
0.30 KNaO
0.14 CaO
0.57 ZnO
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0.04 Al2O3
1.81 SiO2