


釉薬の本(31)
(8)カリ長石ベース亜鉛ニッケル結晶釉
ブルゴーニュの黄土の上に結晶釉を施釉しました。
釉薬の流れを少し抑えられるかどうかのテストで、ブルゴーニュの黄土に15%程のシャモット(0~0.5mm)を加え、轆轤の指跡を薄く残して釉薬が引っかかるように細工してみました。また、結晶釉のベースにカリ長石を使い、アルミナの量も多い目です。
釉全面に結晶の種になる「亜鉛華70%+珪石30%」の溶液をスプレーしました。
結果
底に溜まった透明な栗皮色のガラス質に、きれいな雪のような結晶が覆い、側面は指跡に留まりながら結晶化しています。
ほぼ期待通りに仕上がりました。
カリ長石ベース結晶釉
カリ長石ベース亜鉛結晶基礎釉
カリ長石 45% Feldespath potassique
珪石 20% Quartz
石灰石 10% Carbonate de Chaux
亜鉛華 25% Oxyde de zinc
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100%
+ 1% 酸化ニッケル Oxyde de Nickel
+ 3% 炭酸リチウム Carbonate litium
+ 5% 二酸化チタン Bioxyde de titan
施釉
CMCを加え、2度掛けして乾燥させる。
翌日、「亜鉛華70%+珪石30%」をスプレーで薄くかける。
「亜鉛華+珪石」のかかった部分に結晶が出る.
焼成曲線 (酸化焼成 15時間)
20℃~500℃ 100℃/時
500℃~1250℃ 150℃/時
1250℃ 30分保温
1250℃~1130℃ 自然に温度を下げる
1130℃ 4時間保温
1130℃~ 自然に下げる
ゼーゲル式
0.08 Li2o
0.15 KNaO
0.19 CaO
0.58 ZnO
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0.16 Al2O3
1.56 SiO2