
釉薬の本(34)
亜鉛結晶釉は特殊な焼成曲線が必要で、これからも実験してゆきますが、ひとまずお休みで、
今回は化粧土の調合です。胎土を水簸して化粧土を作るのが一番良いようですが、パリ陶芸教室では化粧土を調合しています。
ボールクレー 50% Ball Cray
カオリン 20% Kaolin
カリ長石 20% Feldespath Potassique
珪石 10% Quartz
合計 100% Total
これで捲れや剥がれが起きたことはありません。
フランス人生徒用ですので、厚掛け、薄掛けはもちろん、今ではYouTubeから拾ってきて刷毛目を出したいとか、象嵌、三島手、あげくは飛びカンナまでとびだして、とてもとても対応に苦慮することが多くなっています。
一応、筆による3回塗りを奨励していますが、筆を使うのが苦手なフランス人には均等に塗るのが難しい作業なのです。
小学校でお習字が必修だった私たちには、ちょっと考えられない事でした。
生徒たちの浸し掛けは想像するだけで恐ろしくて、自分用の泥漿バケツは隠してあります。
化粧は仏英語ともEngobeですが、英語でスリップウエアーともいい、それが日本語でもよく使われています。
実はスリ.....はフランス語ではちょっと恥ずかしい言葉になり、特に女性の多い陶芸教室ではあまり口に出したくない言葉です。ギャラリーハヤサキで、ある日本人陶芸家の展覧会で、お客様に技法を聞かれた先生がそれを連呼されて、お客様も私もとても困ったことがありました。
Photo gauche à droite
CFC/Couvert Feldespath Calciné
DOLO/Couvert feldespath Dolomie
MERING/ Email blanc avec oxyde de titan
GUIM/Email blanc avec Zilconium