釉薬の本(6)
5. Oribe(織部) K2 1230~1250℃
Feldspath Potassique 37% /
カリ長石
Carbonate chaux 24% /
石灰石
Cendre d'Os 4% /
骨灰
Quartz 22% /
珪石
Kaolin 8% /
カオリン
Ox. Cuivre 5% /
酸化銅
K2は私が作製したオリジナル釉薬につけています。
1230度で焼成すると深い緑色にブルーと黒の斑点が出る。生徒たちは黒の斑点をどういう訳か喜びます。
1250度で焼成すると深い緑色
「織部」はグリーンでもなく深緑でもない、やはり織部は「Oribe」とフランスで呼んでほしかったのです。
日本の釉薬への私の敬意と想いでもあります。Oribeのレシピを探していた時、渡辺襄(わたなべゆずる)氏の『窯焚き三昧』を読んでいて、その中に「長石37、土灰14、石灰14、珪石22、カオリン8、酸化銅5」と出てきましたので、早速調合にかかりました。土灰が入手できないのでフランスでよく使われる骨灰を4%と石灰24%にして、その他の材料は渡辺先生の数字のまま使っています。
渡辺先生にあまりに申し訳ないので、K2を付けてORIBE-K2と名付けました。
他にORIBE-WATANABEもあります。
木(樫)の灰が陶芸材料店で入手できたので、土灰の替りに14%入れると鉄分が多すぎてこげ茶色になり、でもどうしても木の灰を使いたくて10%樫灰、18%石灰石に落ち着きました。
渡辺襄先生には府中の陶芸教室にお邪魔してお礼を申し上げました。「窯焚き三昧」の世界そのままのお人柄に接してとてもうれしかったです。
5 bis Oribe-Watanabe (織部渡辺) 1230℃
Feldspath Potassique 37% /
カリ長石
Carbonate chaux 18% /
石灰石
Cendre de Chêne 10% /
樫灰
Quartz 22% /
珪石
Kaolin 8%
/
カオリン
Ox. Cuivre 5% /
酸化銅
photo Oribe-K2 (左/ à gauche) et Oribe-Watanabe (右/à droite)